航空機グレードアルミニウム合金 7075 の特徴は何ですか?

航空機グレードのアルミニウム

7075は、Al-Zn-Mg-Cu系に分類される代表的な超高強度アルミニウム合金です。亜鉛を主成分とする非改質の鍛造合金であるため、通常は冷間鍛造技術を用いて加工されます。

卓越した強度で知られる7075航空機グレードアルミニウムは、広く使用されているアルミニウム合金の中でも最も強度の高い合金の一つです。1940年代後半に航空宇宙産業に導入されて以来、航空機部品の製造に広く利用されており、航空分野全体にわたる高性能構造用途の主要材料として今もなお重要な役割を果たしています。

特徴

1.高強度:
入手可能なアルミニウム合金の中でも最高強度を誇る合金の一つで、多くの鋼鉄に匹敵します。高応力構造部品に最適です。

2.優れた耐疲労性:
周期的な荷重下でも優れた性能を発揮し、航空宇宙および輸送用途に適しています。

3.優れた加工性:
T6 および T73 焼戻しで簡単に機械加工できるため、精密部品の製造が可能です。

4.中程度の耐腐食性:
耐食性は 5000 または 6000 シリーズの合金ほど高くはありませんが、7075 は、特に T73 焼戻しでは適度な耐性を備えています。

5.熱処理可能:
特に T6 および T651 条件での熱処理により、高い機械的特性を実現できます。

6.軽量:
航空宇宙の軽量化要件に不可欠な、アルミニウム特有の低密度 (約 2.81 g/cm³) を維持します。

7.溶接性が悪い:
一般に、ひび割れが発生しやすいため溶接には推奨されませんが、特定の用途では特殊な技術が使用される場合があります。

8.寸法安定性:
機械加工および熱処理後の安定性に優れ、歪みが最小限に抑えられます。


投稿日時: 2025年5月12日